夏休みになって兄弟ケンカに頭を悩ますお母さんが多いようです。
失敗と悩みの多い子育てだった私ですが、数少ないこれはうまくいったな
と思えることがこの兄弟ケンカの対応です。(我が家は姉妹ケンカ)
基本は兄弟ケンカには、親はかかわらない!ことです。(もちろん命にかかわるような時は別です。)
兄弟ケンカだけでなく子供同士のケンカは全てそうだと思います。
ケンカの中でこうすれば悲しいんだとかこうすれば怒るんだとかいう人間関係を学んでいきます。
そしてどうやって仲直りするかも学びます。
大人はその体験のチャンスを奪わないことが大切だと思っています。
そして私が一番避けたいのは今、目の前で起きていることだけで判断して口を出すという行為です。
実は前日いやな思いをして、今日仕返しをしてしまっているのかもしれません。
そんな時に今起きてることだけで判断して注意されると、親に対しても私の気持ちはわかってくれない!という思いが残ってしまうし、ケンカの相手に対してもごめんなさいという気持ちじゃなく、悔しい思いが残ってしまいます。
こういう小さな積み重ねが親子関係、兄弟関係、友達関係すべてにおいての信頼関係を築いていく妨げになってしまうと思うのです。
私は基本、姉妹ケンカは無視していました。
でもあまりひどくなっていくと狭い部屋の中でうるさいし私も不愉快になってくる時があります。
そうすると二人に対して「うるさくて迷惑なので隣の部屋に行ってやってもらえない!?」というか昼間だと「外に出て思いっきりやってきて!」と言ってました
私の記憶では外に出て続きをやったことは1回だけでした。
それで小学生くらいからはケンカした記憶がほとんんどない姉妹になりました。
友達同士のケンカは、子供たちが幼稚園くらいの時はうちがたまり場になっていて、10人以上の近所の子が集まって毎日毎日いろんな形で起きていました。
最初はいろんな子が私に「おばちゃん、何々ちゃんが何々した~」と言いつけにきます。
そんな時に「そうなんだ~それはいやだったね。よしよし」と聞いてあげるとその後、キョトンとして何かを私に求めるような顔で待っているのです。
私が「なーに?」と聞くと「何々ちゃんを怒って!」って言うんです。
「ごめんね~いやなのはよくわかったけど、おばちゃんがいやだったんじゃないからおばちゃんは怒らないよ!自分で怒ってね」と言っていました。
そうすると本当に全員が私に全く言ってこなくなるんです。
その後もケンカは起きていました。二つに分かれてグループでケンカすることもあり、いろいろでおもしろかったです。
でも子供たちは、必ず仲直りしてうちが引っ越すまでの何年間か遊び続けていました。
そして今、全員が二十歳を過ぎて大人になっていますが、あの頃うちで遊んでいた時代が奇跡とも思えるほど楽しかったとどの子も言ってくれています。
いじめと思える問題に直面したこともありました。
結果はいじめではなかったのですが、学年は様々でしたがその当時10人くらいで小学校に登校していました。
ある日、その中の1年生の女の子のお母さんが「娘がみんなから一緒に学校に行かないと言われて泣いている。どういうことか?」と言って来られました。
その日、ちょうどその子以外が全員そろっていつものように遊んでいたのでみんながいる前で聞いてみました。
「何々ちゃんがみんなから一緒に行きたくないって言われたって言っているらしいけど、どういうことかな~?」って。
そうすると異口同音に全員が「何々ちゃんが、もうみんなと行かない!って急に一人で行ったんだよ」という答えでした。
ちょっとみんな怒っている様子でした。
「でもきっと何か嫌な思いをしたからそんな風に言ったのだと思うからみんなで考えてみよう。」
そして「何かお母さんにわかってもらいたい悲しい思いがあって、お母さんに嘘を言ったのだと思うから、責めないでいてあげたいのだけど、どうかな?」と提案してみました。
そうすると小さな子供たちがいろいろ案をだして、明日は特別に優しく声をかけてあげようという結論を出しました。
それを私からその子のお母さんに伝えた時に最初は「じゃあ、うちの子が嘘をついてたということなので、嘘は悪いことなので叱ります。」とお母さんもバツが悪そうでいい気持ではないようでした。
けれどもみんなの気持ちを伝えて、娘さんはきっと、仲間の中でいやなことがあってお母さんには味方になって欲しいからそのように言ったのだと思うので、叱らないでだまされってあげて欲しいとおせっかいながら言わせてもらいました。
翌日そのお母さんから、娘がすごく楽しそうに帰って来て明るくなった!と報告をいただきました。
これは相手のお母さんから言われて少しだけかかわってしまった出来事なのですが、子供たちも一生懸命に考えて解決してくれた楽しい思い出です。
夏休み、日頃いない子供たちがいるとお母さんは大変です。
でもなるべく子供同士の問題に口をはさまず、見守ることに徹して観察し楽しめたら、素晴らしい夏休みになると思います。