私は子育てを考える上で一つの目安にしていることがあります。
それは子供は、大きく二つに分けて100回抱っこしてあげたらしかっりと自分の足で歩いていける子
と10回の抱っこでも自分で歩いていける子がいるということです。
数はただ例えとして使っていて、抱っこというのもわかりやすく表しているだけで(実際に抱っこす
ることは大切ですが)、言葉や行動でたくさんたくさん愛を伝えないといけない子と、普通に愛情を
注いでいれば大丈夫な子がいるということです。
10回抱っこの子に100回抱っこの子に接するのと同じように接しても「うざいな~」と思われる
くらいでそんなに問題はないです。
怖いのは100回抱っこの子を10回抱っこの子のように接してしまうことです。
少年犯罪を犯す子のほとんどがこのケースだそうです。
例をあげると兄弟がいて長男が10回抱っこで大丈夫な子で二男は100回抱っこが必要な子だった
とします。
その時親が、二男に「お兄ちゃんはこれくらいの時は一人でできたのにしかっりしなさい」とか「お
兄ちゃんはそんなに甘えてなかったよ」などと無理に突き放してしまうことです。
100回抱っこの子は60回抱っこしてもらってても90回抱っこしてもらってても100回しても
らわないとお兄ちゃんより少ないと感じ、お兄ちゃんの方が好きなんだ!と思うのです。
というよりそう思うと思って育ててもらいたいです。
これを言うと多くの方が10回抱っこの子の方が手がかからなくていいですねと言われます。
でも100回抱っこの子には100回抱っこの子の10回抱っこの子とは違う素晴らしいところがた
くさんあります。
関わりが深い分、親にも100回分の優しさを返してくれます。(期待したらいけないけど)
10回抱っこの子は早く大人になるので親からみれば少し淋しいと感じることがあるのですが、10
0回抱っこの子はいつまでも親とたくさん話してくれます。
10回抱っこの子には安心感と頼もしさがあります。
どちらがいいとか悪いとかいうことはなくどちらも良さを伸ばしていけば素敵な大人になってくれる
し、また残念ながらタイプを変えることはできないのです。
これを早く見極めて後30回抱っこして欲しいと思っている子を突き放さないことが大切だと心から
思っています。
そして一番気をつけたいのは、100回抱っこすることと過保護にするということを間違えないこと
です。
過保護は、頼まれてもいないのに与えるとか、起きていないことを予測して過剰に口を出す、その子
のやるべきことを代わりにやる、目の前にある障害を本人が乗り越えるべきものなのに取り除くなど
です。
100回抱っこするということは、その子が十分満たされるまで愛情を言葉や行動で気持ちを持って
伝えるということだと思っています。
10回抱っこの子ももちろん愛情はたくさん伝えないといけないですが、わかりやすく言うと(ごへ
いがあるかもしれないですが)燃費がいいというイメージです。
ちゃんと満たされた子はみんなガソリン満タンで自分の力で飛び立っていけます。
この話はうちの次女が中学の時に何十年間も少年院の子供たちと向かい合って来られた方の講演で
伺いました。
そしてそれ以降たくさんの悩みをもつ親子に出会ってそのことにさらに確信をもちました。
大変なことのように思えるかもしれないですが、長い人生の中でちゃんと向き合えば10年くらいで
す。
向き合わなければ何十年ももしかしたら子供は一生抱えて生きていかなければならないかもしれませ
ん。
現実に最近の心が病んでしまわれてる大人や人とうまく付き合えない大人の大半が親から間違って接
してこられた方なのです。
もちろん親が悪気でそうしたわけではありません。
知らなかっただけなのです。
だから幸せな子供の人生のためにも幸せなお父さんお母さんになるためにも全ての親御さんにそのこ
ととちゃんと向き合ってもらいたいです。
ご自分の子供が10回抱っこか100回抱っこかだいたいわかると思いますが、私はその子の環境・
兄弟の関係・親子の関係、そして西洋占星術も参考にしてどちらであるか判断しています。
半分以上は100回抱っこが必要な子供ですから間違えないようにしましょうね。